アイスピグ管内洗浄工法について
アイスピグ管内洗浄工法は英ブリストル大学で誕生しました。
2011年の日本導入以後、着実に洗浄実績を積み上げ、2019年には「第3回インフラメンテナンス大賞『優秀賞』」を受賞した確かな技術です。
これまで不可能とされていた、折れ曲がった管や口径が変化する管、伏せ越し部であっても、水(H20)と食塩(NaCl)のみで作られた
特殊アイスシャーベット(SIS)は管の形状に沿って進み、そのせん断力で内部の汚れを確実にこすり取ります。
剝がれた汚れや夾雑物は氷に包まれたまま管外へ排出されます。
内面を傷つけることも、詰まったり管を破損させたりすることもないので、老朽化した水道管にも安心して使用できます。
近年では農業用水や民間工場など水道分野以外での採用も広がっています。
長距離管であっても3時間程度で洗浄可能、加工後の洗浄水量も大幅に減らせます。
アイスピグ洗浄工法は老朽化した管路をよみがえらせる、管にも環境にも優しい技術です。
通水流量低下の原因となる
堆積した汚れの除去
管全般
水道管
下水管
管内腐食を引き起こす硫化水素の
発生原因となる汚れの除去
下水管
経年水道管の剥離浮遊
シールコートの除去
水道管
水質悪化・塩素消費の原因となる
有機物や
バイオフィルムの除去
水道管
着色水問題の原因となる
マンガンや赤錆の除去
水道管
曲がりや異径管、伏せ越し部などの
ある
複雑な形状の配管の洗浄
管全般
水道管
下水管
圧力管路であれば、管の種類は問わない
適用口径は50mm以上、500mm以下
(500mmを超える場合は、要検討)
管路に特殊アイスシャーベットを注入、排出する
ための空気弁や消火栓などの設備があること
特殊アイスシャーベットの輸送時間および
注入時間の合計が、原則4時間以内であること
お問い合わせ
当サイトからお気軽にお問い合わせください。各地域協会の会員企業よりご連絡し、打ち合わせの日程をご相談させていただきます。
打ち合わせ
担当営業が訪問し、具体的な打ち合わせをさせていただきます。ご提案書・お見積書などの内容をご検討ください。
現場下見
安全・適切な洗浄が可能か、事前に確認を行います。
製氷
製氷は水とFPD(氷点降下剤)を調合し、製氷装置と貯氷タンクから成る「SIS(特殊アイスシャーベット)製造機」を使用して行います。施工開始時間より逆算して、特殊アイスシャーベットの製造を開始します。
運搬
特殊アイスシャーベット(SIS)の輸送は、品質を保つため「専用デリバリーユニット車」を使用して行います。撹拌(かくはん)機能を有する保冷タンクと、注入のためのポンプを装備した車両で、2.2トンのSISを搭載可能です。
洗浄
品質を確認したうえで、特殊アイスシャーベット(SIS)を注入し、アイスピグ洗浄を開始します。洗浄中はFAS(水質監視装置)で管路内の状態を確認します。FASはアイスピグ回収口で水温、圧力、流量、電気伝導度、濁度などを測定する装置で、洗浄の状況(アイスピグの到達など)や水質の改善度合いをモニタリングすることが可能です。
回収
洗浄に使用したシャーベットは汚れ・夾雑(きょうざつ)物とともに回収し、産業廃棄物として廃棄します。回収口ではアイスシャーベットのサンプリングを行い、回収後は水流を元に戻します。
水質確認・ウォーター
フラッシング
FASや目視用アクリル管を用いての水質確認を行います。併せて、アイスピグと、洗浄後の浮遊物の完全排出のためにウォーターフラッシングを実施します。
洗浄完了
洗浄前の管内の様子
水流の切り替えにより浮遊物が確認できる
アイスピグによる汚れの排出により、
透明度が増していく
アイスピグ排出口で採取したサンプル
洗浄完了後の管内の様子
洗浄前の浮遊物が消え、透明度が増している
「アイスピグの洗浄力」(suez社提供)
「アイスピグ管内洗浄工法 デモンストレーション」
(東亜グラウト工業提供)